炭疽病
初期病斑(感染後15-20日で発症)
進展した典型的病斑(病斑上に分生子を形成する)
多発生園(落葉も多い)
最重要葉枯れ・落葉・樹勢低下
- 主に二・三番茶期と秋芽生育期に発生。降雨が多いと多発。
- 新葉の毛茸より感染し14~20日で発病。主に新葉の上位3葉位に感染、感染には10時間以上の濡れ時間が必要。
- 葉枯れ、落葉による樹勢低下で翌茶期以降に減収。秋期の発生は影響が大きく、翌年一番茶・二番茶の減収・品質低下を招く。
耕種的防除
- 多発状態の続く園では整枝・剪枝(深刈り等)により伝染源を除去。
- 発生の多い地域では抵抗性品種を選ぶ。
防除時期と注意点
- 二番茶/萌芽~1葉期
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三番茶を摘採しない園
- 三番茶/萌芽~1葉期、3~4葉期
- 秋芽/萌芽~1葉期
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三番茶を摘採する園
- 三番茶/萌芽~1葉期
- 秋芽/萌芽~1葉期、3~4葉期
- 注意:DMI剤(EBI剤)の治療効果は、剤によって感染後5〜10日程度だが、いずれの薬剤も発病してからでは効果はない。
炭疽病は茶の最重要病害。新芽生育期に降雨が続くと多発します。
- やぶきた園、伝染源病葉の多い園、梅雨期に茶芽が生育する地域では特に注意しましょう。
- 二・三番茶の摘採残葉発病も多発すると、慢性的に樹勢に影響。更にその後の茶期も減収。
1,000葉/㎡
500葉/㎡
100葉/㎡
炭疽病防除の判断
越冬病葉や前茶期の摘採残葉病葉を調査。降雨等の気象条件は週間天気予報等を活用。
- 二番茶残葉での要防除水準は150葉/㎡
- 秋芽生育期(越冬葉層)での発生が翌年一番茶収量に及ぼす影響は、伝染源病葉が200~300葉/㎡では2~5%、500~1000葉/㎡では10~15%減収すると言われています。
しっかり確認し、無駄な防除はしない!
重要なのは摘採、整枝後に残る葉を守ることです。
- 樹勢不良園で発病多いため、更新などによる樹勢回復が発生を抑えるポイントとなります。
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越冬葉層を形成する秋期の防除が重要です。萌芽~1葉期と3~4葉期の2回散布で炭疽病と同時防除しましょう。
発病の多い園では出開期から硬化した成葉期にも追加散布が必要です。
ここがポイント!
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萌芽~1葉期の同時防除が基本。対象病害虫に合わせ散布時期を調整。
- 病気が主で、降雨が無いなら1葉期頃に散布。
- チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマが主なら萌芽期頃、チャノホソガなら1葉期頃に散布。
- 芽のバラつきに強いダコニール1000なら、対象病害虫に合わせた散布が可能。
チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマの発生が予測される場合
- 萌芽から新芽生育初期の加害は被害が大きくなるため、忙しくても萌芽期頃に防除。
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殺菌剤は萌芽期散布でも効果を発揮するダコニール1000がおすすめ。
※ここで殺菌剤に求められるのは、治療的効果ではなく、予防効果とその持続性(残効)です。
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「萌芽~1葉期/ダコニール1000+殺虫剤」と「3~4葉期/DMI剤+殺虫剤」で体系散布。
- 萌芽~1葉期防除は極めて重要。予防効果・残効性に優れるダコニール1000で省略せず実施。
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3~4葉期は治療的効果に優れるDMI剤が効果的。
※特に伝染源病葉の多い園で降雨持続後の散布となる場合などは「3葉期頃のダコニール1000+DMI剤(+殺虫剤)の混用散布」が効果的。